フリーランスエンジニアの単価相場は？職種・言語・経験年数別に比較

フリーランスエンジニアの単価相場は、職種・プログラミング言語・経験年数の観点で大きく変わります。

本記事では、言語別・職種別・年齢層別の単価相場をそれぞれ比較しながら、フリーランスエンジニアの単価相場と単価を上げるための取引先との交渉術を紹介していきます。

フリーランスエンジニアの単価相場一覧比較

フリーランスエンジニアのプログラミング別の「単価相場」を市場の「需要」や「流行性」と一緒に見てみましょう。

職種別フリーランスエンジニアの単価相場

職種別のフリーランスエンジニアの単価相場を人気のフリーランスエージェントのレバテックフリーランス 、テクフリの集計データを一覧比較した表です。

職種・仕事	フリーランス （平均値）	フリーランス （レバテック）	フリーランス （テクフリ）
プログラマー	68.0	68.0	–
システムエンジニア	71.3	71.0	71.5
フロントエンジニア	70.3	72.0	68.7
サーバーサイドエンジニア	70.3	73.0	67.5
ネットワークエンジニア	65.5	65.0	66.0
アプリケーションエンジニア	74.2	76.0	72.3
組み込みエンジニア	67.3	66.0	68.5
データサイエンティスト	75.9	73.0	78.8
ITコンサルタント	84.1	75.0	93.1
プロジェクトマネージャー	79.0	77.0	80.9
全職平均	72.8	71.6	74.2

* レバテックフリーランス の「フリーランスエンジニア・プログラマーの平均年収」の情報をもとに作成
* テクフリの「スキル別 フリーランスエンジニアの単価相場」の情報をもとに作成

ご覧のように、職種ごとに単価相場は大きく異なり平均月額単価は72.8万円となる事がわかります。

フリーランスは仕事の種類により単価相場が大きく異なるため仕事選びを慎重に行う事が重要です。

下記記事で稼げるフリーランスの仕事を紹介しているため気になる方は参考にしてみてください。

言語別フリーランスエンジニアの単価相場

フリーランスエンジニアのプログラミング言語別の単価相場を、人気フリーランスエージェント3社の単価相場のレポートをもとに比較した表は下記です。

Rank	言語	3社平均単価	レバテックフリーランス	テクフリ	ITプロパートナーズ
		（月額/万円）	（月額/万円）	（月額/万円）	（月額/万円）
1	Go	79.7	81	78.2	80
2	R	79	79	ー	ー
3	Apex	75.9	78	73.7	ー
4	Python	75.6	76	70.8	80
5	Kotlin	75.5	81	70	ー
6	Ruby	75.5	80	71.4	75
7	Swift	73.7	79	67.2	75
8	Objective-C	71.4	76	66.8	ー
9	Scala	71.1	82	61.2	70
10	CSS3	70.2	74	66.3	ー
11	HTML5	69.1	72	66.2	ー
12	PHP	68.8	72	64.3	70
13	JavaScript	67.4	71	66.1	65
14	C++	67	70	66	65
15	C言語	66.1	66	66.2	ー
16	Java	65.8	68	64.3	65
17	Sass	65.8	72	59.5	ー
18	C#	64.8	67	62.3	65
19	Perl	64.5	73	56	ー
20	VB.NET	64.4	66	62.7	ー
21	SQL	63.7	65	62.3	ー
22	PL/SQL	61.6	62	61.2	ー
23	COBOL	60	60	ー	ー
24	VBA	57.6	59	56.2	ー

※レバテックフリーランス 公式サイト「単価相場を比較」より
※テクフリ公式サイト「スキル別 フリーランスエンジニアの単価相場」より
※ITプロパートナーズ 運営のアトオシ「フリーランスエンジニア言語別の単価相場」より

上図のように3社の平均値を見てみると、Go > R > Apex > Python > Kotlin > Ruby > Swift > Objective-C > Scala > CSS3、といった単価相場のランキングになります。

フリーランスIT/WEBエンジニアの単価を大きく左右するスキルであるプログラミング言語は、需要×相場×流行性の3つを見ながら選ぶことが大切です。

当サイトでおすすめしているプログラミング言語別を知りたい方は下記記事を参考にしてみてください。

経験年数別フリーランスエンジニアの単価相場

経験年数別のフリーランスエンジニアの単価相場は下記の通りです。

経験年数	月額単価	年収想定（×12カ月）
3年	65万円	780万円
4年	70万円	840万円
5年	80万円	960万円

経験年数があがれば、比例して単価は上昇します。他の領域へのキャリア転換も選択肢になる中で、一つの領域を長く極めていく方向性も単価アップに必要な考え方です。

単価を上げるためのフリーランスエンジニアに必要なスキルと経験

先ほど紹介した単価相場ごとにフリーランスエンジニアに求められるスキルを下記一覧に整理しました。

職種名	月額相場	年収相場	必要なプログラミング言語・スキル
ITコンサルタント	93.1	1,117	コンサルティングスキル、パッケージ製品の理解など
プロジェクトマネージャー（PM）	80.9	971	プロジェクトマネジメントスキル
データサイエンティスト	78.8	946	Python, R、SQL、Go、Java、F#、MATLAB
PMO	75.1	901	PMOスキル
セキュリティエンジニア	74.5	894	PHP、JavaScript、C言語・C++、Python （コーディングはメインでない）
iOSエンジニア	74	888	Object-C、Swift
Androidエンジニア	72.6	871	Java,Kotlin、C＃
アプリケーションエンジニア	72.3	868	業務系:Java、C/C#、PHP、Web系:PHP、Ruby
社内SE	71.5	858	基幹システム：Java、C言語、EC：Ruby、PHP、HTML、Javascript
データベースエンジニア	71.1	853	Oracle、SQL、R、Python、Shell、Powershell
インフラエンジニア	70.6	847	Java、JavaScript、PHP、Go、Node.js、​​Shell、Powershell、AWS
Webディレクター	69.9	839	HTML5、CSS、JavaScript、CMS
フロントエンジニア	68.7	824	HTML5、CSS、JavaScript
組み込み・制御エンジニア	68.5	822	C、C++、Java
サーバーサイドエンジニア	67.5	810	Python、GO、PHP、C#
クライアントエンジニア	66.3	796	C++、C#、Objective-C、Swift、Java
ネットワークエンジニア	66	792	Python、JavaScript、Ruby、Java

上表をご覧のように、フリーランスエンジニアの職種は様々あり、習得しているプログラミング言語やマネジメントスキルによりできる仕事や職種が変わってきます。

相対的には、ITコンサルタント＞プロジェクトマネージャー（PM）＞データサイエンティスト＞PMO＞セキュリティエンジニアなどの高度なスキルや経験が求められる職種ほど単価が高くなる傾向があります。

これらを踏まえ、どのようなスキルや経験を身につければ単価相場の高い案件を獲得できるか？を紹介します。

単価相場の高いプログラミング言語

フリーランスエンジニアで単価アップを狙う際「流行性（今流行っている言語、将来的に流行るであろう言語）」と「需要（フリーランス求人が多いもの）」を見極めながら、単価相場の高額化を狙う事が重要です。

特に、日本の言語は海外からの潮流の傾向を受けるため、グローバルでトレンドを追うようにしましょう

また、一つの言語だけでなく、「組み合わせ」によりスキルの希少性が増すため、幅広い視点でスキルを習得する事が重要です。

ITコンサル、PM/PL、SEなどへの上流スキル

習得スキルなどでこれ以上の伸びしろがない場合、職種のレベルアップやポジション（職階層）のランクアップをしましょう。

チームスタッフよりもリーダー、リーダーよりもマネジメント、とより組織の上に行けばいくほど単価は向上していきます。また、IT周辺のプロジェクトは上流から下流へと流れる仕事のため、ITコンサルやPMOなどより上流系にチャレンジすると高単価案件を獲得できます。

開発の実務経験と実績

スキルの習得、職域の拡大が重要になったら、あとは経験をひたすらに積む事です。

フリーランスエンジニアの案件を獲得するために、クライアントから信頼を得ることが最大の高単価への近道です。

そのためには、その分野で精通しているという実績や経験を積むことで、確実にアサインされたプロジェクトでパフォーマンスを発揮するための経験値を積みましょう。

フリーランスエンジニアが単価交渉をするポイント

フリーランスエンジニアの単価を上げるためには「単価交渉術を身につける」ことが大切です。

ポイント1. 単価交渉の相手は誰か？

まず単価交渉をするうえで大前提となる交渉相手を明確にする必要があります。

フリーランスの仕事の取り方として、大きく下記2種類があります。

パターン1. 取引先がエンドクライアントの場合

1つ目は、取引先がエンドクライアントである場合です。

自らの人脈やこれまでお付き合いのあるクライアントから直接案件を獲得する方法をとると、直接的な単価交渉が可能です。

難易度は高くなりますが、クライアントからの信頼を得ていれば、エージェントを使わず受注し単価交渉も直接行えるためコントロールがしやすいでしょう。

パターン2：取引先がフリーランスエージェントの場合

2つ目は、取引先がフリーランスエージェントなどの仲介事業者の場合です。

多くの方はフリーランスエージェントを活用しているため、こちらのケースの方が大半になります。

フリーランスエージェントに対する単価交渉をするためには、フリーランスエージェントに複数登録することが絶対条件になります。

ポイント2. 単価交渉する前に信頼を獲得しているか？

交渉する相手が決まったら、単価交渉する前にまずは取引先から信頼を獲得しましょう。

何の信頼や実績もない状態でいきなり「単価を上げてください」という事は、取り仕切先との関係性を悪くするリスクがあります。

まずは、受注し与えられた仕事で数か月は成果を出してからが単価交渉をするタイミングとなります。

ポイント3. 単価を上げる交渉材料を揃えているか？

単価交渉の実践で最も重要な事は、単価交渉をするための材料を揃えているか、という事です。

上記の例にように、複数社の単価掲示の実績を掲示することで、第三者から認められている根拠や市場の相場の確からしさを証明でき、交渉における説得力があります。

当該例においては、あまりにも上手くいきすぎている例ではありますが、まずは複数の単価見積を取得することが交渉において大切になります。

フリーランスエンジニアの単価を上げる際の注意点

フリーランスエンジニアの単価を上げることは決して簡単なことではありません。

ここでは、注意しておきたい2つのことを紹介します。

注意点1. 単価交渉を執拗にしないこと

単価交渉は良くも悪くも取引先に大きな判断をさせる事柄であるため、しつこく交渉を行うと関係性が悪くなる場合があります。

筆者もフリーランスエージェントの経営者であり、日々フリーランスの方と面談をしていますが、たまに毎回のように単価交渉をする人がいます。

数回タイミングを見て試みることは問題ありませんが、何度も交渉してくれる人は最終的に案件を紹介しない、という事も大いにあり得る事なので注意しましょう。

注意点2. 単価を上げる事はスキルを上げる事と一緒

間違えてはいけない事は、単価を上げる事＝交渉をすればいい、という事ではありません。

大前提として、単価に見合うスキルや経験、業務パフォーマンスが証明できることが条件となるため、まずはスキルや経験値アップのために労力を割く方が賢明です。

高単価の案件が多いおすすめフリーランスエージェント

高単価な案件を多く保有する人気のフリーランスエージェントを紹介します。

レバテックフリーランス：国内最大級の求人数

レバテックフリーランスは国内最大級のフリーランスエージェントサービスであり、数多くの求人をカバーしています。

そのため、未経験者や駆け出しフリーランス、案件探しに苦労している人などは是非相談して見る事をおすすめします。

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PE-BANKフリーランス：全国展開の業界最大規模の老舗

PE-BANKフリーランスは、業界の中でも老舗であり全国地域のカバー率が最大規模のエージェントです。

特に地方フリーランスとして働きたい方は仕事を探すのに苦労する人も多いため、PE-BANKに登録するとローカルの案件も含めて仕事探しが可能になります。

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ギークスジョブ：高単価案件が豊富

ギークスジョブはレバテックと並ぶ業界最大規模のエージェントです。

特に平均年収867万円と高額案件を強みとしており、高単価を狙いたい方におすすめです。

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まとめ：フリーランスエンジニアの単価は努力次第で上げられる

最後にまとめです。

フリーランスエンジニアに独立しようか迷っている人、言語や職種のキャリア転換を考えている人は、「自分次第で単価は上げることができる」という心持が重要です。

エンジニアの世界は流行り廃りが速く、世の中のトレンドを見極め自分のキャリアパスを描くことができれば、単価を上昇させることができます。逆に、周辺の相場などにアンテナを立てなくなってしまうと、気がついたら「あれ？なかなか単価が上がっていない」となってしまいます。

今後も常に「自分の単価は最適なのか？」「今後上げるためにはどうすればいいか？」を自問自答する事が、単価アップへの根本的なマインドセットです。

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