昨今、コンサルティングファームやSIerの会社員、エンジニアのキャリアアップの一つとして、フリーランスコンサルタントという働き方が注目されています。
しかし、まだ目新しい働き方のため情報も少なく、フリーランスコンサルタントって何?その働き方怖くない?どうやってなるの?未経験からなれるの?と気になっていないでしょうか?
本記事では、外資コンサルティングファームから実際にフリーランスに独立した筆者が、体験談から得た最も効率的かつ効果的なフリーランスコンサルタントの独立方法と独立前に知っておくべき基礎知識について解説します。
最後までお読みいただくと、会社員や未経験からフリーランスコンサルタントになるための基本知識が身につくので是非参考にしてください。
▼人気のフリーコンサルマッチングエージェント
求人数・案件単価・マージン・登録者数・支払いサイト・福利厚生・対応エリアなど目的別にエージェント比較ランキングを知りたい方は「おすすめフリーコンサル案件紹介マッチングエージェント比較ランキング」も合わせてご覧ください。
2024年9月最新情報
フリーコンサル向けマッチングサイトTOP3
総合評価
4.5
コンサルフリー(CONSULFREE)は直請け・プライム90%の平均単価185万円の厳選した高額案件のみ取り扱う人気エージェント。新規事業開発・マーケティング・SAP ERP・CloudDX(AWS/GCP/Azure)など4つのブランドを持ち、総合型のハイクラスフリーランス向け案件紹介が強み。
\脅威の平均月額185万円業界最高単価/
総合評価
4.5
ハイパフォーマーコンサルタント は東証グロース市場上場の株式会社INTLOOPが運営する業界最大級のマッチングエージェント。エンジニア向けのTechStock(テックストック) も運営しておりPMO、開発PMなどの案件が特徴。
\ 業界最大級のコンサル特化型エージェント/
総合評価
4.0
プロフェッショナルハブ(旧コンサルタントジョブ)は月額120万円以上の案件が豊富なフリーランスコンサルタント専門マッチングエージェント。東証一部上場企業が運営する信頼と実績がある。
\東証一部上場企業の安心感/
監修者
株式会社SowLab代表取締役社長。デロイトトーマツコンサルティング合同会社にて製造・通信・広告メディア業界を中心に、経営戦略・新規事業開発・M&A・営業/マーケティング戦略・Web上位設計など多数プロジェクトを支援。その後、フリーランスコンサルとして独立した経験を活かし、フリーランスエージェント事業「コンサルフリー」の立上げを行う。Webメディアにも精通しており、オウンドメディア開発/運営・コンテンツマーケティング・SEO・メディアアライアンスなど各種支援を行っている。
執筆者
国内最大級の転職・フリーランスのキャリア情報メディア「フリーダッシュ(freedash)」を運営。Webメディア設計・開発、転職・フリーランス関連の商品プロモーション支援などを手掛ける。ITエンジニア、コンサルタント、Webデザイナー、などのメンバーで運営中。
フリーランスコンサルタントとは?
フリーランスのコンサルタントとは、会社などの組織の一員ではなく独立した個人としてコンサルタント業を営む人を言います。
コンサルティングファームやSIer在籍時は、「雇用契約」という形で規定された給料・場所・労働環境に則し会社と社員の関係で就業していました。
一方で、フリーランスは独立した「個人事業主」または「会社経営者(またはマイクロ法人)」として業務委託契約などにより顧客と契約を結び仕事をします。雇用が約束されている会社員に対し、フリーランスは自分の好きな時間・仕事ができる点が最大の特徴になります。
フリーランスコンサルタントとして活躍する方は、コンサルティングファームやSIerなどの下記のような企業で実務経験とスキルを身につけた専門性を持っている事が多いです。
- 戦略系コンサルティングファーム出身
マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループ、ATカーニー、ローランドベルガー、ドリームインキュベーター、ADLなど - 総合系コンサルティングファーム出身
アクセンチュア、BIG4(デロイトトーマツ、PwC、KPMG、EY)、アビームコンサルティング、ベイカレント、など - SIer系コンサル部門出身
IBM、NRI、NTTデータ、クニエ、フューチャーアーキテクト、スカイライト、SAP、GCP、AWS、Salesforceなど - 事業会社の経営企画部門出身
フリーランスのコンサルタントの業務内容は、経営戦略・新規事業・人事組織・業務改革・IT改革・システム導入など多岐に渡り、独立前にどのような業種で働くか仕事の主戦場を決めておくことがとても大切です。
フリーランスコンサルタントになるには?
それでは、会社員からフリーランスになる方法について順を追って解説していきます。
フリーランスのコンサルタントとして働くためには、まず会社在籍時から準備が始まります。ステップごとに解説していきますので、一つひとつ確認していきましょう。
ここではコンサルティングファーム・SIerなどの一定の実務経験を有している方を前提に紹介しますので、コンサル実務未経験の人は次章も合わせてお読みください。
STEP1.会社退職手続きをする
まずは会社の退職手続きです。お勤めになる会社によりますが、退職日の2~3カ月前には退職申告(退職することを上長に伝える事)を行うと計画的な準備ができます。下記のような手続きがあるので就業規則や人事などに事前に確認しておきましょう。
- 退職申告(就業規程の期間まで)
- 会社からの貸与物の返却(入館証、PC、携帯電話など)
- 退職書類の提出
- 退職挨拶
- 退職時の各種提出書類の受取り
- 離職票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 健康保険被保険者資格喪失証明書
- 任意継続被保険者資格取得申請書
- 退職証明書、在籍期間証明書
- 退職金関連書類
退職前後の手続きなどフリーランスの全般の基礎から知りたい人は下記記事も合わせてご覧ください。
STEP2.税務署に開業届を提出する
退職手続きが完了したらフリーランスになるために、税務署関連の書類を提出します。フリーランス初年度の方はまずは個人事業主からスタートをすることをおすすめしますので、税務署に開業届書を提出しましょう。
開業届とは個人事業主として事業を開始することをお知らせする“義務”になるため、事業開始日から1カ月以内に必ず提出しなくてはいけません。詳しい提出方法に関してはフリーランスの開業届の出し方をご覧ください。
また、フリーランスコンサルタントの平均年収は1,000万以上を超える人も多いため初年度から法人設立をする人も多いと思います。事業変更のリスクや税金面のメリットなど様々な観点で検討する必要があるため、個人事業主と法人の違いでどちらを選ぶべきか比較検証しておきましょう。
STEP3.職務経歴書(レジュメ)を作成する
フリーランスコンサルタントとして案件獲得するための事前準備事項として職務経歴書の準備があります。コンサルファームの方ならご用意されている人も多いと思うので、下記の記載項目を最新の状態に更新しておくとよいでしょう。
- 氏名
- 生年月日
- 年齢
- 略歴(200文字程度)
- 経歴(XXXX年X月 ABC会社 入社などの入退社情報)
- 過去の関与プロジェクト
- 案件テーマ
- プロジェクト背景・目的
- 業務支援内容
- ポジション・役割・役職
- プロジェクトメンバー数・規模、など
フリーランスのコンサルタントの案件獲得の取り方のコツは、まずはこの職務経歴書の品質を高めることです。会社在籍時からでもいいので、しっかりとアピールしたい要素を盛り込み作成するのがおすすめです。
STEP4.案件を探す
職務経歴書が完成したら案件探しに移行しましょう。案件を獲得する方法は、フリーランスマッチングエージェントを使う方法と、自らが案件を直接受注する方法があります。
フリーコンサルマッチングエージェントサービスを利用する
王道はフリーコンサルタント向け案件紹介マッチングサービスを利用する事です。マッチングサービスを利用する事で、自らが営業をすることなく高単価で様々な求人案件を獲得することができます。
マッチングサービスには様々な種類があり、求人数、紹介案件特徴、単価、支払いサイトなどそれぞれ異なります。当サイトでは、おすすめランキングを紹介しているため気になる方は下記記事を参考にしてください。目安はお好きなエージェントに3~5社登録しておくのがおすすめです。
友人や知人から仕事を紹介してもらう
少々難しいですが、周りの友人や知人の企業から直接案件を紹介してもらう方法です。よく、直接案件を受託する事を「直請」などと表現します。
直請けのメリットとしては、案件選定における自由度が上がる点です。一方で、友人や知人経由で紹介してもらう事から、仮にパフォーマンスが悪かった場合は人間関係を壊してしまうリスクがある事は注意しておきましょう。フリーランスへの独立初期はまずはマッチングエージェントサービスを利用する方がリスク回避できるでしょう。
- コンサルティングファームで取引があったエンドクライアントから直接取引は可能?
-
お勤めになっていた企業によりますが原則禁止行為となります。コンサルティングファームやSIerのブランド力や組織力により繋がりができた顧客になるため、引き抜き行為などのNG行為とみなされてしまいます。契約書や就業規則にほとんどの場合、何年間は直接的な取引はできない、などと記載されていることが多いです。
SNS・ブログなどで自分の専門性をアピールする
Twitter・Youtube・InstagramなどのSNSを活用し、自分の専門性を発信することで顧客を探す方法です。優れた専門性を持つ人に向いている方法ですが、SNS運用における運用の手間や効果が得られるのに時間を要す点がデメリットです。
一方で、積み上げたSNSのフォロー数などは個人として働く上で財産になってくるため、是非SNSの中でもTwitterはやっておくことをおすすめします。
ちなみに当サイトでもSNS運用としてTwitterをしています。コンサルやフリーランスに関するお役立ち情報を発信しているで是非@freedashmanをフォローしてください!
STEP5.案件に応募する・企業面談をする
案件探しが完了したら、実際に案件に応募をします。
フリーコンサルタント向け案件紹介マッチングサービス、を利用する場合は、案件紹介→気になる案件に応募→応募先のエンドクライアントと面談→審査、当流れにになります。
企業面談に関しては、転職活動の面接と同じように職務経歴書を面談者に見られながら応募者のスキル・経験の確からしさを確認します。
STEP6.契約手続き・事業参画をする
無事に案件へ応募と面談が完了し審査を通過したら、契約手続きに移行します。
マッチングサービス経由の場合は、エージェント側から掲示される各種書面(業務委託契約書など)に必要事項を記載します。エージェントを使う最大のメリットはこうした契約手続きの作成・準備・法律の確認などの手間がかからない点です。
一方で、自らが直請けとして受注する場合は、契約書類の作成、業務委託に関する法律のチェック、秘密保持契約に関するチェック、消費税などのインボイス制度への対応方針など、書類作成・法的確認・税務確認など様々な工数が発生してしまいます。
- 契約書類の手続きの際に、印鑑や銀行口座などは必要?
-
結論、必要です。
特に事業用口座に関しては必ず開設するようにしましょう。フリーランスと会社員とではお金の管理方法が全く異なるため、プライベートと仕事用でしっかり切り分けを行う事が大切です。フリーランスのお金の管理術、で詳細を解説しているため是非参考にしてください。
事業用の印鑑に関しては必須ではありません。一方で印鑑を作ることで様々なメリットがあるため時間に余裕がある人は作っておくことをおすすめします。個人名称が入った実印はこれを機に作っておくといいでしょう。個人事業主フリーランスに印鑑が必要である理由、で詳細を説明しています。
STEP7.税金・健康保険・年金保険への対応
最後はこれまで解説したSTEP1~6と並行しながら、フリーランス独自の税金・健康保険・年金保険への基礎知識の習得と様々な切り替え作業を行っていきます。
非常に重要なことなので別記事で解説しているので空いた時間で学習しておきましょう。
- フリーランスの税金
フリーランスの税金は4種類あり、所得税・住民性・事業税・消費税です。それぞれで課税対象、税率、計算方法、支払い時期が異なります。 - フリーランスの健康保険
健康年金から国民健康保険へと切り替えが必要です。一方でフリーランスの健康保険はとても高いため裏道でコツを学んでおきましょう。 - フリーランスの年金保険
厚生年金から国民年金へと切り替えます。老後の積立がどうしても正社員より少なくなるため、年金対策を一緒にする事が重要です。
フリーランスコンサルタントになるために必要なスキル・経験
フリーランスコンサルタントになるための手順を解説しましたが、どういう人がコンサルタントになれるか?を見ていきましょう。
結論、目安3年以上のコンサル実務経験と専門性を身につけると成功するフリーランスコンサルタントになる事ができます。
重要度 | 必要なスキル・経験 |
---|---|
必須 | 3年以上のコンサル実務経験 |
必須 | コミュニケーション能力 |
必須 | 論理的思考力・仮設立案力 |
任意 | 一定分野の専門性 |
任意 | 案件獲得のための営業力 |
必須.コンサルティング業務の実務経験
必須スキルとして目安3年以上のコンサルティング実務経験は必須です。
実務経験としては、コンサルティングファームやSIerなどのコンサル業務を主とする業務を会社員として経験した実績を持つ事です。特に、シニアコンサルタント・マネージャーなどの最終職位が実務経験レベルの一つの指標になります。
総合ファームを例にすると、シニアコンサルタントレベルであれば十分に高額案件を獲得することが可能です。
役職別のフリーランスコンサルタントの年収目安は後述しています。
必須.コミュニケーション能力
必須スキルとしてクライアントやチームメンバーとのコミュニケーション能力が必要になります。プレゼンテーションなども業務上行う事から、最低限の対人能力を身につけておきましょう。
必須.論理的思考力・仮説立案力
コンサルタントである限り、論理的思考力・仮説立案力は必須です。
一朝一夕で身につけることも難しいため、コンサルファームやSIerでの経験をしながら個人としても十分活用できる基礎的な地頭を鍛えておきましょう。
任意.一定分野の専門性
任意ではありますが、専門性を身につけておくと高単価×高い継続率の案件獲得が可能になります。
昨今ではSAP、SalesforceなどのITシステム案件が多く、ITツールの導入経験をしておくことや、戦略系であればNFTやメタバースなどの先端技術のトレンド理解なども優位に働いてきます。
任意.案件獲得のための営業力
フリーランスとして生き残っていくためには、営業力は欠かせません。エージェント経由で案件獲得をする場合でも、一定の営業をするため、自分の商材(コンサルタントの場合は自分)を売り込むスキルを習得しておきましょう。
未経験でもフリーランスのコンサルタントになれるか?
結論、コンサルティング実務未経験・初心者の方はフリーランスになる事は現実難しいです。
厳密には、なれることはできますが、案件獲得ができなかったり、実際に案件に参画しても継続性がない事から収集が不安定になるリスクがあります。
未経験の方はまずは、転職活動などでコンサルファームやSIerで経験をしてから独立することをおすすめします。
- エンジニアからITコンサルへのキャリア転換は難しい?
-
結論、可能です。
特にSAP、OracleなどのERPや、Salesforce、MSなどのCRM/SFA、SCM関連の大規模システム導入の設計・開発、テスト支援可能な方は十分活躍できます。
会社員コンサルタントがフリーランスになるメリット
フリーランスコンサルタントになる前にメリットを知っておきましょう。
- 働く場所・時間を自由に決められる
- 自分の好きな案件や仕事内容が選べる
- 年収アップが期待できる
働く場所・時間を自由に決められる
フリーランスのコンサルタントは会社員と違って、自分の好きな場所・時間で仕事を選別することができます。
特に戦略系・総合系ファームの方はいわゆる激務の仕事をされている人も多いと思いますが、フリーランスは週1~5日稼働で稼働率ベースで受注するため、ワークライフバランスを調整することが可能です。
自分の好きな案件や仕事内容が選べる
コンサルファームやSIerの会社員の場合、どうしても在籍する会社の強みや特徴により関与できるプロジェクトテーマが決まってしまいます。
しかし、フリーランスであれば、様々なエージェントなどから求人を紹介してもらえるため興味・関心のあるプロジェクトや、専門性を充分に活かせるテーマを選ぶことができます。
年収アップが期待できる
会社員コンサルタントから独立すると、約1.2倍~1.3倍ほどの年収アップが期待できます。
年収1,000万以上は決して難しい事ではないため、現在のファームでのスキル習得のレベル度により独立のタイミングを計画しておきましょう。
ランク別の会社員とフリーランスコンサルタントの年収比較は後述しています。
会社員コンサルタントがフリーランスになるデメリット
メリットを解説しましたが、デメリットも知っておきましょう。
- 自らが営業活動をする必要がある
- 社会的信用度が下がる
- 会社のコンサルティングナレッジを活用できない
自らが営業活動をする必要がある
フリーランスコンサルタントになるデメリットは営業活動を自分ですることです。案件を探す際に、提案書を作り、自分の専門性をアピールし、受注をするという一連の流れは営業スキルがないとできません。
そうした面倒な営業活動を極小化するためにコンサルフリー(CONSULFREE)やハイパフォーマーコンサルタント のようなマッチングサービスを活用すると良いでしょう。
>フリーコンサルタント向けおすすめ案件紹介マッチングサービス比較
社会的信用度が下がる
会社員と比べるとフリーランスはどうしても社会的信用度が下がってしまいます。
結果、銀行口座・ローンの審査が落ちやすくなり、賃貸契約・自動車ローン、住宅ローンなどを組みづらくなります。特に独立初年度はなかなか審査通過できないため、会社員の時に最低限の貯金と各種契約は済ませておきましょう。
会社のコンサルティングナレッジを活用できない
筆者自身の体験談ですが、コンサルファーム在籍時は自社のポータル上で過去のプロジェクト事例やフレームワーク、インタビュー資料などがグローバルをまたぎ検索・情報収集が可能でした。また、何か不明点があれば調査会社や調査チームに依頼を投げ、最高品質のパフォーマンスを出すためにナレッジ補完ができました。
一方で、フリーランスに独立するとナレッジ補完は全て自己管理になるため、調査レポートや過去プロジェクトのナレッジを蓄積しづらい点はデメリットだと思っています。
フリーランスコンサルタントになる前に知っておくべき4つの基礎知識
フリーランスコンサルタントになる前にこれだけは知っておくべき基礎知識、について解説します。
1.フリーランスコンサルタントの働き方
フリーランスのコンサルタントの働き方は、働く目的により「稼働率」×「勤務場所・環境」の2軸で決める必要があります。
稼働率
週4~5日 | フリーランスを本業とする人向けの働き方 |
週2~3日 | フリーランスは副業とする人の働き方 |
週2~3日 | 起業準備をしながら資金を貯める働き方 |
フリーランスを本業とする人は週4~5日の稼働率で行う人が多く、副業フリーランスは週2~3日の低稼働が多い傾向にあります。また、筆者自身もそうでしたが起業準備の資金を貯める目的で空いた時間でコンサル収入を得る働き方などがあります。
勤務場所・環境
常駐型 | クライアント先の出先に常駐する働き方 |
在宅・リモートワーク型 | 特に働く場所の規定なく自宅で作業できる働き方 |
半常駐型 | 常駐型と在宅型が混在する働き方 |
フリーランスコンサルタントの勤務場所・規程は原則、案件によります。昨今はコロナ禍の影響からリモートワークが多い傾向にありますが、2022年11月時点では徐々に常駐型が増えているように感じます。
2.フリーランスコンサルタントの報酬体系
フリーランスコンサルタントが収入を得る報酬体系は3通りです。
定額報酬 | 業務委託契約などの委託期間に対し定額的に報酬が発生する報酬体系 |
時間報酬 | 時給性の報酬体系 |
成果物報酬 | 成果物に対し報酬が発生する報酬体系。エンジニアよりの納品物・調査レポートなどの場合が多い。 |
定額報酬とは最も多い体系です。例えば、「契約期間3カ月、月額100万円」の契約となった場合、毎月の業務を遂行後、ひと月ごとに100万円の報酬を受取る形態です。
一方で、スポットコンサルなどは時間報酬となっており、1時間1万円などと時給性となります。また。フリーランスコンサルタントでは稀ですが成果物報酬は調査レポート・開発物の納品物が発生する場合に多いです。
3.フリーランスコンサルタントの契約形態
フリーランスコンサルタントの契約形態は大きく2つあります。
委任契約 (準委任契約) | 契約内容に応じた一定の時間や業務進行度合いにより報酬を受け取る契約 |
請負契約 | 委任された業務の完了を約束し、成果物に対して報酬を受け取る契約 |
フリーランスコンサルタントの場合のほとんどは、委任契約(準委任契約)です。時間や業務に対して報酬が支払われるため、成果物に対する責任はありません。一方で、請負契約の場合は明確な成果物がある場合のみ適用されます。
4.フリーランスコンサルタントの商流
フリーランスコンサルタントの商流は大きく2種類に分かれます。
直請け商流 | 発注者と直接的に契約を結ぶ商流 |
仲介商流 | フリーランスエージェントなど経由で受注する商流 |
直請け商流とは発注者であるエンドクライアントから直接案件を受注する商流です。業務のパフォーマンスの確実性と信頼がないとできないため難易度は極めて高くリスクも高いです。
一方で、仲介商流とはフリーランスエージェント経由などで仲介事業者を挟み案件を受注する商流になります。フリーランスのほとんどはこの形式で様々なリスクなどから守られるため、基本はこちらで始めることをおすすめします。
更に、下図のように、フリーランスエージェント経由で受注する場合は「事業会社直下型」「サブコン型」に分かれます。
事業会社直下型の場合は、事業会社直下のプロジェクトに参画しますが、サブコン型はコンサルティングファームやSIer直下のチームメンバーとしてプロジェクトに事業参画する点が大きな違いです。
フリーランスのコンサルタントになるなら仕事内容を決めておこう
フリーコンサルタントとしての働き方や職種は戦略系・人事/組織系・金融系・業務/IT系など幅広く存在します。
フリーランスコンサルタントとして活躍するために、自分が業務をする仕事内容を事前に決めておくことが重要です。ここでは、コンサルタント向けに募集されることの多い代表的な職種例を紹介します。
フリーランスコンサルタント向けのマッチングエージェントサービスで募集がある代表的な仕事内容を紹介します。
戦略・経営コンサルティング業務
全社戦略、中期経営策定、事業戦略、新規事業など経営アジェンダに対する最上流かつ最高難度の戦略・経営プロフェッショナルの業務です。難易度の高い案件が多くあります。
- 全社戦略、事業戦略、中期経営計画
- M&A、デューデリジェンス、ジョイントベンチャー
- 新規事業構想、ビジネスモデル構築、新市場調査
- 人事・組織再編
- BPR、業務要件定義
- IT上位戦略、DX戦略、ITロードマップ策定
- ERP、CRM、SCM、PLMなどのシステム要件定義・導入・開発
PMOコンサルティング業務
プロジェクトの中枢となる重要な役割がPMOです。特にシステム導入系のPMOはフリーランスで活躍できる機会が多く、戦略系と比べると継続性がある特徴があります。(戦略系が程よく仕事量一方で、PMOをあえて選ぶ人は多くいます)
- PM支援
- ステコミ報告資料作成支援
- PMO組織管理
- プロジェクト進捗・課題・リスク管理
ITコンサルティング業務
IT戦略、グランドデザイン、ロードマップ策定などIT上位戦略から下流まで経営課題の解決を主眼に置いたコンサルタント業務です。
- IT上位戦略、DX戦略
- ITロードマップ策定
- IT選定におけるベンチマーク調査、など
SAPコンサルティング業務(パッケージ導入)
システム導入をするコンサルタントです。システムにはERP,CRM,SCMなどがあり、SAPなどが代表的です。
- 基幹システム、ERP(SAP、Oracleなど)
- CRMシステム(Salesforce、Microsoftなど)
- SCM・PLMシステム、などのシステム要件定義・導入・開発
営業・マーケティング・SNSコンサルティング業務
セールス・マーケティング領域に特化したコンサルティング業務です。
最近はSNSを活用したマーケティング施策の立案やSEOコンサルティングなども多くあります。
業務改善・BPRコンサルティング業務
業務改善やBPRなどのビジネス観点で課題解決を行うコンサルティング業務です。システム系のITコンサルタントの方と一緒にチームを組みプロジェクト運営をすることが多いです。
その他(人事組織、スポットコンサル、飲食、中小企業診断士など)
その他にも下記のようなコンサルタント職種があります。
- 業務改善(BPR)コンサルタント
業務課題のヒアリングや可視化、改善案の提案などを行う業務改革のプロフェッショナル - マーケティングコンサルタント
Webマーケ、SEOマーケ、リスティング広告、SNSマーケなど幅広い分野のプロフェッショナル - 人事組織キャリアコンサルタント
キャリア分析、キャリア形成における相談、転職アドバイスなどを行うプロフェッショナル - 飲食コンサルタント
飲食専門の経営コンサルタント。店舗運営、宣伝広告、在庫管理、社員管理、補助金など飲食業を運営する上でのアドバイスを行う - 中小企業診断士
経営コンサルタントの国家資格です。中小企業に対する経営分析やアドバイスを行い、セミナー/講師、補助金・助成金申請サポートなどを行う
フリーコンサルになるために、様々なプロフェッショナルの在り方があるため、まずは「自分の専門領域は何か?」を決めることが大切です。
フリーランスコンサルタントの年収と単価相場
フリーランスコンサルアントがどれくらいの年収を稼げるのか?をランク別に見ていきましょう。
フリーランスコンサルタントの平均年収(ランク別)
会社員からフリーコンサルタントになった場合の年収をランク別の比較表にしてみました。
ここでは、総合ファーム(アクセンチュア、BIG4など)のランク報酬をベースに試算します。
各レベル | 会社員 (年収目安) | フリーコンサル (月収目安) | フリーコンサル (年収目安) |
---|---|---|---|
アナリスト (実務2年以上) | 500万~700万 | 月60~100万 | 720万~1,200万 |
コンサルタント (実務3年以上) | 700万~1,100万 | 月100万~150万 | 1,200万~1,800万 |
マネージャー (実務6年以上) | 1,200万~1,500万 | 月150万~ | 1,8000万~ |
シニアマネージャー (実務10年以上) | 1,500万~2,000万 | 月180万~ | 2,160万~ |
パートナー・ディレクター (実務13年以上) | 2,000万~ | 月250万~ | 3,000万~ |
年収目安としてはコンサルティングファームやSIer在籍時のランク報酬の1.2~1.5倍ほどとなります。理由として、従来コンサルティングファームやSIerなどの会社に入っていた仲介料がなくなり、直接に自分の手許収入になるからです。
フリーランスコンサルタントの案件単価相場
フリーランスコンサルタントの案件単価相場は、月額単価100万円~130万円となります。
エンジニア向けエージェントの単価相場が70万円~80万円となるため、コンサル案件は比較的高単価の特徴があります。
下記にコンサルタント向けマッチングエージェントの単価相場を比較一覧表にしてみました。
フリーランスコンサルタント向けエージェントの単価相場
エージェント | 平均単価 (月額) | 平均単価 (年収) |
---|---|---|
コンサルフリー(CONSULFREE) | 185万円 | 2,220万円 |
ハイパフォーマーコンサルタント | 121万円 | 1,452万円 |
フリーコンサルタント.jp | 100-150万円 | 1,200万円 |
Professionals On Demand(POD) | 100-150万円 | 1,200万円 |
プロフェッショナルハブ(旧コンサルタントジョブ) | 136万円 | 1,632万円 |
BTCエージェントforコンサルタント | 147万円 | 1,764万円 |
Strategy Consultant Bank | 100-150万円 | 1,200万円 |
フリーコンサルタント.jp | 100万円 | 1,200万円 |
フリーコンサル.Biz | 100-150万 | 1,200万円 |
foRPro(フォープロ) | 100-200万 | 1,560万円 |
ハイタレント | 非公開 | 非公開 |
コンサルデータバンク | 非公開 | 非公開 |
成功するフリーランスコンサルタントになるためポイントと注意点
筆者はもともと某外資系コンサルティングファームでマネージャーまで働き、その後独立してフリーランスのコンサルタントになりました。
ここでは実際の独立経験から学んだ体験談をもとに、成功するためのポイントと注意点を紹介します。
案件獲得の取り方を工夫する
成功するポイントは案件獲得の取り方に工夫を加える事です。
フリーランスのコンサルタントの案件獲得をするためには下記の項目をおさえると高単価かつ継続的な案件を獲得すること可能です。
- SNS・ブログなどで自分の専門性を発信する
- イベントやセミナーに参加し人脈を形成する
- ニッチな専門性を高める
- 案件紹介マッチングエージェントサービスを利用する
- 書面審査率の高い職務経歴書の精度を高める
- 面談時に自分をアピールできるドキュメントを用意する
複数のフリーランスエージェントに登録する
成功するポイントは案件獲得するための求人案件数の母集団を増やすために、フリーランスエージェントを活用する事です。
独立する際は、どうしても直接案件をやりたいなどで意気込みがちですがそこまでコンサルティング業務は甘くありません。顧客とのトラブル、法的・セキュリティリスクなど様々な課題が付きまとう職業です。
そうした本業以外のトラブルから守り、世の中にある良質な案件を見つけてくれるのがフリーランスエージェントです。登録するだけでキャリア面談や案件紹介をしてくれ、登録は無料なので、3~5社登録し定期的に意見交換することをおすすめします。
フリーコンサルの世界は決して甘くはないと肝に銘じる
注意点として、フリーランスに独立する際は「夢のような年収アップができる」「夢のような働き方ができる」と思ってしまいがちで足をすくわれてしまう事があります。
フリーランスのコンサルタントという職業はプロフェッショナルとしてクライアントでも解決できない課題を外注に依頼する、経営における最高難度のプロフェッショナル業です。そのため、決して甘い世界ではない、という事を理解しておくことです。
だからこそ、会社員在籍時からフリーランスコンサルタントになるための基礎知識やリスク・現実などをしっかり見定めたうえで覚悟を持って独立する事が大切です。
まとめ
最後にまとめです。
筆者は外資コンサルティングファームでの会社員生活とフリーコンサルの生活の両方の経験をしてきました。そして、思う事は・・・フリーランスコンサルタントの方が断然成長できエキサイティングな仕事であるという事です。
チャレンジングな環境である事・成長できる事・経営視点が身につくこと、などさまざまな視点で会社員時代では身につかなったことを経験することの新しい自分への成長が最大の魅力だと思っています。
一方で、会社員と比べるとハイリスクハイリターンの働き方であることも事実です。そのため、しっかりとキャリアの方向性を考え行動することが大事だと思います。
フリーランスコンサルタントを目指している人、フリーランスコンサルタントで収入低迷に悩んでいる人など@freedashmanのDMで無料相談受けつけてますのでお気軽に連絡ください!
独立を考えるコンサルタントにおすすめなマッチングエージェント
2024年9月最新情報
フリーコンサル向けマッチングサイトTOP3
総合評価
4.5
コンサルフリー(CONSULFREE)は直請け・プライム90%の平均単価185万円の厳選した高額案件のみ取り扱う人気エージェント。新規事業開発・マーケティング・SAP ERP・CloudDX(AWS/GCP/Azure)など4つのブランドを持ち、総合型のハイクラスフリーランス向け案件紹介が強み。
\脅威の平均月額185万円業界最高単価/
総合評価
4.5
ハイパフォーマーコンサルタント は東証グロース市場上場の株式会社INTLOOPが運営する業界最大級のマッチングエージェント。エンジニア向けのTechStock(テックストック) も運営しておりPMO、開発PMなどの案件が特徴。
\ 業界最大級のコンサル特化型エージェント/
総合評価
4.0
プロフェッショナルハブ(旧コンサルタントジョブ)は月額120万円以上の案件が豊富なフリーランスコンサルタント専門マッチングエージェント。東証一部上場企業が運営する信頼と実績がある。
\東証一部上場企業の安心感/
フリーランスエージェント選びに悩んでいる人は下記記事もご覧ください。
IT/WEBエンジニア向け
経営・ITコンサルタント向け
人気のフリーコンサル向けエージェント評判・口コミ記事
コンサルフリー(CONSULFREE) | 業界トップクラスの高単価エージェント ▶評判・口コミを見る |
High-Performer consultant | 業界最大級のマッチングエージェント ▶評判・口コミを見る |
フリーコンサルタント.jp | 月額100万以上が6割のエージェント ▶︎評判・口コミを見る |
Professionals On Demand(POD) | ランサーズが親会社のエージェント ▶評判・口コミを見る |
プロフェッショナルハブ(旧コンサルタントジョブ) | バランスが良いコンサルエージェント ▶評判・口コミを見る |
BTCエージェントforコンサルタント | IT/WEB系に強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
Strategy Consultant Bank | 戦略・業務改革に強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
コンサルデータバンク | 仲介手数料が無料のエージェント ▶︎評判・口コミを見る |
foRPro(フォープロ) | 平均150-200万のDX関連プロジェクト特化エージェント ▶︎評判・口コミを見る |
エミリーコンサルタント | 月額150万円以上の独自案件があるエージェント ▶︎評判・口コミを見る |
ProConnect(プロコネクト) | 8%〜15%の低マージンエーシェント ▶︎評判・口コミを見る |
ハイタレント | 戦略限定の特化型エージェント ▶評判・口コミを見る |
人気のフリーエンジニア向けエージェント評判・口コミ記事
レバテックフリーランス | 業界最大規模の人気エージェント ▶評判・口コミを見る |
PE-BANK | 全国展開の地方最強エージェント ▶評判・口コミを見る |
ギークスジョブ | 業界最大規模の人気エージェント ▶評判・口コミを見る |
フォスターフリーランス | 単価・求人のバランスが良い ▶評判・口コミを見る |
TechStock(テックストック) | 業界最高単価のエージェント ▶評判・口コミを見る |
Midworks | 福利厚生最強の初心者向けエージェント ▶評判・口コミを見る |
ITプロパートナーズ | 直案件9割で商流を挟まず高単価のエージェント ▶評判・口コミを見る |
テクフリ | 中間マージン10%の良心的なエージェント ▶評判・口コミを見る |
ココナラテック | 高額案件が豊富な人気エージェント ▶評判・口コミを見る |
クラウドワークス テック | 週3日に強い副業向けエージェント ▶評判・口コミを見る |
BTCエージェントforエンジニア | 高額案件に強いハイクラス向けエージェント ▶評判・口コミを見る |
FREE-DA | ゲーム案件に強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
エンジニアルート | エンジニア気質の強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
フューチャリズム | アフターサポートが定評のエージェント ▶評判・口コミを見る |
ポテパンフリーランス | 初心者向けエージェント ▶評判・口コミを見る |
HiPro Tech(ハイプロテック) | 大手パーソルキャリアが運営するエージェント ▶評判・口コミを見る |
エンジニアファクトリー | 関西・京都地域に強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
テックタレントフリーランス | ゲーム案件に強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
IT求人ナビフリーランス | 転職×フリーランスの両輪に強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
エクストリームフリーランス | ゲーム業界に強いエージェント ▶評判・口コミを見る |
ココナラエージェント | ココナラが運営する2023年スタートのサービス ▶評判・口コミを見る |
テックビズフリーランス | ▶評判・口コミを見る |
jobeet | ▶評判・口コミを見る |
関連カテゴリリンク集